3月12日(土) (震災2日目)
とにかく電話で、安否の連絡を取り合わねば。周辺を自転車で走る。
自然に向かったのは、通いなれた地下鉄駅の方向だ。タメだ、どこも閉まっている。ローソン、ダルマ薬局。ファミマは・・・・行列ができている!と、いうことは開いている!
最後尾に並ぼうとすると、店員らしき人がでてきて、「すいません、店のなかにある物だけですので、ここまでです。」と2~3人前で遮られた。このときはまだ、切迫感がなく、そう言われて簡単に並ぶのをあきらめた。また自転車に乗り、向かいの地下鉄駅を見る。見慣れた景色だが、シャッターが降りている。
シャッターの隙間から見える階段の入り口には、それまでなかった段差ができている。地震の後遺症だ。となりに公衆電話BOXがある。3~4人ならんでいる。そういえば、来る時にローソンの店頭の公衆電話にも人が並んでいたっけ。災害時は、公衆電話の方が繋がる!3、4人なら少ないほうだ。並んだ。
前の人はどこの誰にかけているのだろう?電話BOXに並んでいる人の数だけいろんなドラマがあるのだ。そんなことを何となく考えていると、BOXの扉が開いた。
繋がらないらしい。ふと気が付くと、自分の後ろにはもう5~6人並んでいる。BOXに入る。100円でかけた。繋がった!妻の実家。そして自分の実家。安否を伝えられた、そしてお互いの安否を確認できた。
良かった。少し安堵。だが、後ろに並んでいる人達を思い出したら長電話はできない。受話器を置いて電話を切った。
周辺を廻ってみる。セブン、ミニストップ、ヤマザワ、モール。コンビニからスーパー、SCまでみんな閉まっている。少し足をのばしてみる。 ガソリンスタンドはどうか?ホワイトガソリンが入手できれば、コールマンのツーバーナーのコンロとランタンが使える。
ダメだ。人はいるが、営業していない。停電でタンクからガソリンを汲み上げられないのだ。ホワイトガソリンもなしか。 体育館の方にいってみよう。
ドラッグストアのトビラが少し開いている。人が3~4人いる。
よかった。分からないけど自分も並ぶ。前に並んだ人と店員らしき人の会話に耳をすます。
(停電で)レジも打てないので、2~3人ずつ入り口で必要な物(欲しい物)を伝えて、店の人が物を取りに行っては精算するらしい。また、人だかりができると混乱して困るので、店に入ったら入り口のトビラは閉めてください、と。
悪い事をしている訳ではないのに少しドキドキする。そのとき、駐車場に白いクルマが入ってきた。
降りてきて、男が後ろにならんだ。「開いてるの?」肩越しの質問に対して店員がさっきと同じ説明をする。
「な~んだ、自由に奥まで入れたらいいっちゃねえ?」と仙台弁で列のみんなに同意を求めるが、誰も返事をしない。自分の番が来た。「電池とカイロと・・・」欲しいものは全部ではなかったが、手に入った。ありがたい。
店と店員に感謝して自転車であとにした。
夜になった。マンションの管理組合からのお知らせで、見回り当番を募っていた。停電でオートロックが機能せず、物騒なので有志が交代で見張るらしい。その時間に行った。3~4人で1チームだ。
震災時の武勇伝や、各人のとっておき情報を交換した。特に、水と食料の情報は外せなかった。
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キャロライン (水曜日, 05 9月 2012 10:00)
千年に一度!!の恐怖体験をされたのですね・・
今もなお続く地震ですが、どうぞお気をつけて、お過ごし下さい。
また、楽しい♪♪再会があり、素敵な時間を過ごせますように・・。
ご家族が無事で何よりでしたね。
震災日記の更新・お待ちしておりました(^^;)
キャロライン (水曜日, 05 9月 2012 11:59)
(@@)今回の更新は速かったですね。
地域の方々・マンションの方々とのお付き合いを日頃から
しておく事が大事なのですね。
停電でテレビやラジオからの情報が得られない場合・・
やはり、人からの情報が頼りでした。
あのような非常事態には、外へ出て情報収集が必須だと認識致しました。
あの時、自宅で避難している人には、一切救援物資は無いのですから自ら“狩り”に出かけなければなりませんでした。
長時間並んで水や食料、日用品など・・・あって当たり前
の物資が制限され、手にする事が困難。
そんな経験、今まで無かった。
“当たり前”に慣れすぎてはいけませんね。
これからも・・・ずっと。