3月13日(日) (震災3日目)
片付けの手を休めて、今日は2人で行動だ。自転車で南下してみる。道すがら、「ビッグハウス」の袋を提げた若者とすれ違う。 やっている!相談して2手に分かれた。妻はミニストップ、自分は「ビッグ」だ。自転車のスピードを上げる。
ふと見ると、見慣れたM字マークの看板隣の店に行列。ここ数日で、行列の先にはモノがあることを
学習している。迷わずならんだ。店は、ごはん居酒屋だ。ランチに海鮮丼をやっているらしい!
震災直後の海鮮丼への不安よりも、あたたかいご飯への食欲の方が上だった。
中で普通に食事を提供しているのか、やけに客の回転が遅く感じられる。妻の分も含めて2人分の持ち帰りができるかどうかは不明だ。席に通されて、座ってしまえばなんとかなるだろう。やっと順番だ。
席に通された。回りを見ると、ちゃんとした美味しそうな海鮮丼だ。持ち帰りをたのんでみる。 ダメだ。
容器もないし、この近くだといっても、持ち帰りでは品質に保証がもてない、という。
無言で店を出た。
目指すは、ビッグだ。
ビッグの駐車場の入り口まで人の行列だ。そのうえ、入場制限。ビッグハウスと同じ敷地のガルドドラッグを見た。こちらも並んでいるがビッグよりはましだ。 並んだ。 前に若い夫婦。そしてその前に高校生。 若い夫婦の会話。最近越してきた同じマンションに住む女友達は、なんと神戸でも震災にあったそうだ。 阪神・淡路大震災だ。その会話を聞いて、内心「お気の毒に」と思っていたら、その女性は「2度も震災に遭っても生き残れて、私って運が強いでしょう?」って言っていたらしい。 なんて強い女性だ。
また、若夫婦の前に並んでいた男子高校生。会話から、宮城農業高校の学生らしい。学校で被災したようだ。震災当日の1昨日は校舎に宿泊。 それも、津波が来たので、なんと屋上で夜明かしだったらしい。
1夜明けた昨日、歩いて(!)岩沼から仙台市内まで帰宅。途中、被災地のゆりあげ、名取での惨状を見てきたそうだ。震災当日夜のラジオのニュースを思い出した。 やっと建物まで近づいた。「電池、カセットコンロ、カセットボンベ、ご飯もの、は品切れ中!」の張り紙。
やっと入った。 1人何点までの数量制限あり。 カップ麺、中華丼、マーボー丼、サトウのごはん、アセロラ飲料2本、ウェットティッシュ、チョコクッキー、買えた! 一度帰宅した。 戦利品を2人で評価し合う。
午後、もう一度買い出しに行く。地下鉄長町南駅周辺を昨日同様に回ってみるか。
今日は、昨日開いていた駅前のファミマが閉まっている。 ヤマザワは?すごい行列だ。
やり過ごす。 ツルハは行列ができていた。昨日より多い。並んだ。最後尾に、昨日の親切な男性店員。お礼の挨拶をした。 今日は昨日と違って、商品を店頭に出している。レジが無いのは昨日と一緒だ。
違うのは、昨日のケータイ電話のアプリではなく、ちゃんとした電卓を握って計算していたことだ。
買えたのは、お菓子やつまみ類だけだ。ごはんものは無いのだ。 もう少し調達したい。 少し足を延ばして、隣りの富沢駅近くの生協に行ってみる。 ダメだ、閉まっている。 向かいの「酒の九州」は開いている。
寄ってみた。 床には、地震で落下して割れた酒瓶のかけら。酒の匂いが鼻をつく。 ダメだ、酒しかない。割れずに棚に残っている商品が無造作に転がっていた。
そうだ、昨日のマンションの見回り当番で、富沢のスーパー「ワコー」がやっていたと聞いた。 行ってみる。 ダメだ、今日は閉まっている。
仙台市体育館の方へ戻る。体育館前のセブンが開いていた。ここは、すでに電気が復旧している!
しかし、ご飯物や乾電池、ガスボンベ等は震災当日に完売していた。
ジュース、ナッツ類、そして日持ちの良いイカとスルメを買った。
もう帰ろう。 途中、避難所になっている(これも昨日の見回り当番情報だ)小学校を覗いてみた。
本日の配給は終了していた。校庭には車中泊だろう、クルマが何台も駐車していた。
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